コミュニティの抱える課題
更なる住宅開発が進められているこの地域では、より良いコミュニティと暮らしやすさを維持するためにいくつかの課題があります。この課題は昨今の駅前開発や再開発をされている街にも共通することなのではないかと思います。
・街の歴史を知らない新住民と、街を守り育てて来た昔からの住民とのまちづくりに対する意識の隔たり。
・多忙な子育て世代は地域活動への関心が薄い。
・学校で指導される先生方の大部分が外部から通ってこられる方で、あまり地域の事をご存じない。
・地域住民の第一世代の高齢化が進んだことで、これまで総合学習の指導に協力してこられた地域の「歴史の語り部」が減少している。
「街のはなし」で拾い上げる住民達の日常の目線の声からは、公園や広場や空き地がなぜ大切なのか、どのような空間が維持されるべきなのか、どのように地域住人は支え合い繋がりあっているのか、といった現実的な街の構成を知ることができます。コミュニティ内で、いかに人々は相互に優しく愛情を持って接することができるか、それは街の空間設計に直接的に関係し、暮らしやすさを生む空間はまちづくりにとってとても大切な課題です。「街のはなし」のオーラルヒストリーには、単なるエッセイにとどまらず、行政や都市開発をするデベロッパーの方々にも読んでいただきたい貴重なヒントが詰まっていると思います。
「街のはなし」を次世代へ
自然がなくなったり、建物が変わってもその場所は同じひとつの場所。
その場所がどのような時間を経てきたのか、そこで生きた人々人の言葉を介して立ち上がってくる場所の記憶をの記録し、永くを長く伝えていきたいと考えています。
完成した書籍は、小学校でのにおける総合学習や生活科の授業の資料として活用していただくことや、地域の図書館や郷土資料館のような施設に寄贈することを予定しています。
「街のはなし」をより多くの次世代へ伝えていくため、ぜひ応援、ご寄付をよろしくお願いします。